2016年4月19日火曜日

SketchUp Modeling Tips, Hints and Guidelines Technical Issues

SketchUp Modeling Tips, Hints and Guidelines Technical Issues
SketchUp の Forum で公開され、いろいろ議論されていた状況ですが、とりあえずまとまった最終版を、日本語に意訳してみました・・ オリジナルの作者に直接、日本語訳して紹介してよいかどうか確認できたので、ここに掲載します・・
(PDF版はフォーラムでDL可能です)

オブジェクトの管理
すべてのプリミティブジオメトリ(点・線・面)は、レイヤ0に割り当てられたまま作成されるべきである
すべてのプリミティブジオメトリ(点・線・面)は、グループまたはコンポーネントの一部を構成してから、その可視性(表示/非表示)を管理するために特定のレイヤに割り当てるべきである(グループ化・コンポーネント化してからレイヤを割り当てるべきである)

グループやコンポーネントに名前を付る
グループとコンポーネントには、適切な名前(場合によってはIFCタグ)をつけておけば、SketchUpのアウトライナや、LayOut(場合によっては他のBIM系ソフトウェア)で扱いやすくすることができる

マテリアルのつけ方について
マテリアルは、直接「面」に適用されるべきである
グループに適用すると、そのマテリアルがグループ内のデフォルト設定された「面」に適用されてしまい、個別にテクスチャの配置を変更することができなくなる
すべてのマテリアルは、ユニークで論理的な名前と、必要最小限のテクスチャサイズとしておく

オブジェクト挿入時の注意点
CAD データ(DWG/DXF)や、3D Warehouse のモデル(SKP)は、(現在作業中のモデルに直接取り込むのではなく)新規の SketchUp モデルに取り込むべきである
これらのオブジェクトは、そのスケールをチェックし、不要なレイヤやジオメトリを削除した後に(不要アイテムを完全に削除してから)現在作業中のファイルに取り込むべきである

複雑なモデルでの作業
(コンポーネントの「書き出し」と「リロード」の利用)
複雑なモデルで作業する場合、モデルの個々のパーツは、コンポーネント化して書き出せば、コンポーネント内のコンテンツを、別の新たなSketchUpファイルとして作業できる
その後、その書き出された個々のパーツは、作業中のファイルにリロードすることで、モデルを構成したり、参照したりすることができる
複雑なモデルを複数のパーツに分けて分担作業ができ、同じ位置に再構築することができる)

単純にする
必要な場合を除き、モデルのファイルサイズを維持するために、過剰な円弧と円のセグメント数を使用したモデル・パーツはつくらないこと - 最終的な出力では表示されない

ソリッドとしてモデルを作成する
ソリッドとしてオブジェクトを作成することは、それらをより簡単に変形しやすく、扱いやすくしてくれる
ソリッドツール群をどのように使うかを知ることで、より早いモデリング・ワークフローとすることができる
そしてさらに、オブジェクトの各面は表側を外側に向けることが、レンダリングをするときの問題を回避することを覚えておくこと
(ソリッドとして、表と裏の整合性をとって、全てが表となった状況としておくこと
裏の面にテクスチャがついてしまうと外観上は問題ないが、レンダリングすると、裏の面はレンダリングされない)

ワークフローを改善するためにシーン設定をする
より高速なパフォーマンスとモデリング・ワークフローのために、シーンを使って、レイヤ・影・フォッグ・スタイルの効果・表示/非表示の設定をコントロールする
シーン設定をすることはまた、ダイアログボックスやツールバー(の占める領域)を解放して、ビューポートのスペースを広げることにもなる

コンポーネントを使う
可能であれば、(同一形状のオブジェクトは、)グループではなくコンポーネントとすることで、ファイルサイズを抑えたり、簡単な編集・よりフレキシブルなオブジェクトの扱いができる(コンポーネントは一つ変形すると、同一コンポーネントは全て同時に変形できる)

モデルのメンテナンス
モデルで使われている、すべての、コンポーネント・マテリアル・スタイルは、たとえ削除されても、シーンで使われなくなっても、(一度でも使われていれば)それらはSketchUp ファイルの一部として(リソースとしてデータファイル内に)残されている
(コンポーネント・マテリアル・スタイル ダイアログの「モデル内」で確認可能)
これは(そのまま放置しておくと)ファイルサイズの増大や、パフォーマンスの低下をまねく
「不要アイテムを完全に削除」、「プラグインのクリーンアップ」(使っていないプラグインは削除)、「浮遊エッジの削除」(面は削除されたが、残ってしまっている隠しジオメトリなどを削除)、「面の統合」(同一面であるのに、3角形に分割されてしまっている面の分割ラインを削除して面を1枚に統合する)を定期的に行い、モデルをメンテナンスする

デザインのプレゼンテーション
「シーン」を使う目的は、設定したビューの表示切り替え、断面カットの表示、影のスタディアニメーション、レイヤの表示/非表示の制御
「シーン」設定は、SketchUp Viewer や、WEBに組み込まれた 3D ギャラリーウィンドウでも使用可能
SketchUp のプレゼンテーションを補完するために、LayOut でスライドプレゼンテーションを作成するときにも「シーン」設定が重要
複雑なモデルを(「シーン」設定をつかってアニメーション)プレゼンテーションする時は、パフォーマンスの中断(低下)を避けるために、モデルデータの「自動保存」機能は無効にしておくこと

モデルの共有
他の人にSketchUpのファイルを送信するときは、彼らが使用しているSketchUpのバージョンを確認すること
SketchUpの以前の(古い)バージョンは、新しいバージョンのファイルを開くことができない

3DWarehouse のモデルに設定されたシーンを利用する場合
3DWarehouse のモデルに設定されたシーンを利用したい場合は、コンポーネントとして直接作業中のファイルに取り込むのではなく、別のファイルとして開くこと

モデルの保存
定期的なバックアップを行うときには、オリジナルのファイル名を維持したいのであれば、「名前をつけて保存」( Save As ... ) するのではなく、「コピーに名前をつけて保存」 (Save A Copy As ...) を使う

カメラクリッピング問題
オブジェクトの一部が切断されたように表示されてしまう現象)
カメラクリッピング問題を避けるためには、モデルを(グローバル座標の)原点の近くに置くこと
カメラクリッピング問題は、また、平行投影モードで動作しているときに、いくつかの形状が(グローバル座標軸の)原点から、非常に遠くに配置されている場合に発生する可能性がある作業しているオブジェクト以外のデータがグローバル座標軸から非常に遠くにある場合など)

面のちらつき
面のちらつき(Z-ファイティング)を避けるためには、同一平面上にある複数の面のうち一つを、上に(すこし)持ち上げてみる、削除または非表示にする

カーソルトレイル
大規模なモデルで作業するときに、カーソルの軌跡が(残像として)表示される場合は、OpenGLの環境設定で高速フィードバックをオフにするか、ビデオカードドライバを更新することを検討する

「面」が消えてしまう現象
非常に小さなオブジェクトを作成する時は、「面」が消えてしまう現象を回避するために、いったん大きなサイズでモデリングする必要がある(大きなサイズでモデリングしてから、縮小する)

背面色(裏面に設定された色)がにじみ出る現象
エッジがない状況でモデルを表示するときは、そのオブジェクトのエッジに、背面色(裏面に設定された色)がにじみ出るように表示されることがある
この現象の影響を最小限に抑えるためには、背面色(裏面に設定された色)を(表面と同じ色に)変更することを検討する